【10分でわかる!!】TPP11 関税分類変更基準の例外!!

【10分でわかる!!】TPP11 関税分類変更基準の例外!!

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関税分類変更基準が利用できる場合であっても、特定のHSコードからの変更は認められないケースがあるので注意してくださ。また、関税分類変更基準の救済規定であるデミニマス・ルールも特定のHSコードでは10%以下であっても無視できない場合があります。

関税分類変更基準の例外

例えば 、HSコード8544.20(同軸ケーブル)は、品目別原産地規則に例外が記載されています。

具体的には、当該HSコード(8544.20)の産品で関税分類変更基準を使う場合は下記に記載のHSコードから8544.20への変更については利用できないということです。
74.08
74.13
76.05
76.14
8544.11~19
8544.30~60

つまり、上記のHSコードの材料はTPP域内の材料(=原産材料)でないといけないということになります。

デミニマス・ルールの例外

デミニマス・ルールとは?

  • 「少ない」非原産材料は無視
  • 「少ない」とは取引価格の10%以下
  • 関税分類変更基準で有効

事例 自動車のクラッチ

FOB価格  1000ドル
HSコード 8708.93
関税分類変更基準:CTH
締約国以外からの輸入部品A
  HSコード 8708.XX 75ドル 
締約国以外からの輸入部品B
  HSコード 8708.XX 25ドル

 この場合、輸入部品Aと輸入部品Bの上4桁は8708であり、一方産品のHSコードの上4桁も同じ8708なので、通常CTH(上4桁の変更が必要)では関税分類変更基準は利用できません。しかし部品Aと部品Bの合計金額は100ドルとなり、FOB価格の10%以下におさまっているので、デミニマス・ルール(10%以下は無視できる)によって無視することができ、その結果、この事例は関税分類変更基準を満たします。

デミニマス・ルールの例外(事例)

15.07 大豆油及びその分別物
15.08 落花生油及びその分別物
15.12 ひまわり油サフラワー油及び綿実油並びにこれらの分別物
15.14 菜種油及びからし油並びにこれらの分別物
の材料について、「15類 植物性の油脂及びその分解生産物」の材料は10%以下でも無視できませんので注意してください。 

➡︎ 上記以外の例外の詳細はTPP11の「附属書III-C」を参照してください。

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