【10分でわかる!!】TPP11 付加価値基準 お助けルール!!
- 2020.03.07
- 10分でわかるシリーズ(動画付き) EPA/FTA 関税
動画解説はこちら!(10分と言いつつ、14分になってしましました。。。)
付加価値基準の救済規定のロールアップとトレーシンングについてです。ロールアップは内製部品にも活用できます。なお、TPP11ではトレーシングに利益等の付加価値は含まれないので注意してください。
ロールアップ
事例1(原産材料輸入)
FOB価格 100万円
非原産材料 45万円
原産材料 30万円(域内国からの輸入)
➡︎内訳:非原産材料10万円 原産材料15万円 付加価値5万円
労務費、製造経費、利益、その他 13万円
港までの輸送費等 12万円
RVC:原産割合がFOBの50%以上あればいい(控除方式)
➡︎ (100-45)÷ 100 = 55 ≧ 50% ⭕️
事例2(内製部品)
FOB価格 100万円
非原産材料 45万円
原産材料 25万円
➡︎内訳:非原産材料10万円(域外国からの輸入) 原産材料15万円
労務費、製造経費、利益、その他 18万円
港までの輸送費等 12万円
RVC:原産割合がFOBの50%以上あればいい(控除方式)
➡︎ (100-45)÷ 100 = 55 ≧ 50% ⭕️
トレーシング
トレーシングを使わないケース
FOB価格 100万円
非原産材料 65万円
(原産材料 10万円)
(労務費、製造経費、利益、その他 13万円)
港までの輸送費等 12万円
RVC:原産割合がFOBの55%以上あればいい(控除方式)
➡︎ (100-65)÷ 100 = 35% < 50% ❌
トレーシングを使うケース(ステップ1)
FOB価格 100万円
非原産材料 65万円
➡内訳:非原産材料55万円 原産材料8万円 付加価値2万円
(原産材料 20万円)
(労務費、製造経費、利益、その他 13万円)
港までの輸送費等 12万円
RVC:原産割合がFOBの55%以上あればいい(控除方式)
➡︎ (100-55-2)÷ 100 = 43 < 50% ❌
トレーシングを使うケース(ステップ2)
FOB価格 100万円
非原産材料 65万円
➡内訳:非原産材料55万円 原産材料8万 付加価値2万円
➡︎非原産材料55万円の内訳:非原産材料45万円 原産材料7万 付加価値3万円
(原産材料 20万円)
(労務費、製造経費、利益、その他 13万円)
港までの輸送費等 12万円
RVC:原産割合がFOBの55%以上あればいい(控除方式)
➡︎ (100-45-3-2)÷ 100 = 50 ≧ 50% ⭕️
この記事に関するお問い合わせや専門家への無料相談はこちらから!
-
前の記事
【10分でわかる!!】TPP11 関税分類変更基準の例外!! 2020.03.05
-
次の記事
これだけ見れば1週間分まとめてわかる!TPP111週間ダイジェスト第5弾!! 2020.03.07