関税削減!メキシコのFTA メキシコは生産拠点におすすめです!
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メキシコに生産拠点を置いた場合、どのようなFTAが活用できるのかにつき説明しました。NAFTAやTPP11のメンバーでもあるメキシコに拠点を持つことで、特にアメリカ大陸へのサプライチェーンを効率的に構築することが可能です。さらには、EUとのFTAも2000年7月に締結済みなので、EUへの輸出も効果的です。
メキシコが締結しているFTA
北米・アジア
・NAFTA(米国・カナダ・メキシコ)
・日本(EPA) 2005年4月発効
メキシコに生産拠点を持つことで米国やカナダへの販路が開かれます。日本からメキシコに部品を提供し、メキシコで製造し原産地証明を得ることで、米国やカナダに輸出という道が開かれます(=米国やカナダで完全の減免を受ける)。また、日本とメキシコ間でもEPAがあるので、そちらを利用すれば、日本からメキシコに部品を輸出する際に、メキシコでの輸入時の関税率が減免となるため、コストを抑えて生産することも可能となります。
中米・南米
・G3(コロンビア・ベネズエラ) 1995年1月
(注:ベネズエラは2006年11月脱退)
・チリ 1999年8月
・ウルグアイ 2004年7月
・ペルー 2012年2月
・中米5カ国 2013年9月
(グアテマラ、ホンジュラス、エルサルバドル、ニカラグア、コスタリカ)
・パナマ 2015年7月
上記のFTAだけでなく、範囲は限定的ですが、メキシコとメルコスール(アルゼンチン・ブラジル・ウルグアイ・パラグアイ)間では、自動車や自動車部品について相互に特恵関税を供与するという協定がありますので、アルゼンチンやブラジルの市場へのアクセスもしやすい状況です。
ヨーロッパ
メキシコ・EU FTA:2000年7月
EFTA(欧州自由貿易連合:ノルウェー、スイス、アイスランド、リヒテンシュタイン)
イスラエル 2000年7月発効
メキシコはEUと早くからFTAを締結しているのは、メキシコに生産拠点を持つと有利な一つの理由です。
メキシコはTPP11参加国
TPP11:メキシコ・日本・シンガポール・ニュージーランド・カナダ・オーストラリア・ベトナム(ブルネイ・チリ・ペルー・マレーシア) イギリス??
TPP11を活用すればメキシコとベトナム間でも関税の減免を受けれることが出来るため、ベトナムで製造した半製品をメキシコに輸出、メキシコにて完成品にし、それを北米、EUに販売(輸出)していくといったサプライチェーンも構築することが可能です。
まとめ
このように、メキシコはNAFTAやTPP11のメンバーであるだけでなく、EUとも早くからFTAを締結していた関係から、メキシコに生産拠点を置くことでアメリカ大陸やヨーロッパへFTA活用の幅は広がり、関税削減の可能性は大きいです。このような観点から、メキシコに生産拠点をおくという選択肢もおすすめです。
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