関税削減!韓国のFTA 第2弾 日系企業の事例紹介!!
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韓国は、米国、EU、中国とFTAを締結しており、世界の主要なマーケットに関税を抑えてアクセスすることが可能です。そのような効果を狙って、韓国のFTAを活用した日系企業の事例を簡単に紹介します。
韓国が締結しているFTA(主要なもののみ)
韓国・EU FTA:2011年7月
韓国・中国FTA:2015年12月
韓国・米国FTA:2012年3月
韓国は、早い段階からEU、米国、中国とEPAを締結しており、世界の主要な市場へ関税を抑えてアクセスできる道を開きました。
FTAを取り巻く環境(世界と日本)
世界では、米国と中国は関税戦争を繰り広げており、中国から輸出はリスクを伴っています。一方、日本は、中国と韓国といまだにFTA(EPA)がありません。また、2020年1月には日米FTAがスタートしましたが、米国での自動車・同部品の関税撤廃は見送られています(継続審議)。
東レは韓国に早い段階から進出
このような中、東レは早くから韓国のFTA戦略に注目し、まだ米国や中国と韓国がFTAを締結する前の2011年1月に工場新設を発表しています。
<2011/1/17 産経>
「FTA戦略に期待 東レ、韓国に炭素繊維工場の新設発表」
・日米仏に炭素繊維の生産拠点
・輸出拠点として「韓国が中国を含めFTA締結に積極的に取り組んでいることが魅力的なのは事実だ」
日本からだとFTAの幅が狭まる
❌日本▶︎中国、米国、EU
⭕️韓国▶︎中国、米国、EU
日本からだと、中国、米国、EUのうち、FTA(EPA)があるのはEUのみでアメリカとの協定もまだまだ自由化の余地は残されています(例:自動車や自動車部品)。一方、韓国は中国、米国、EUすべての国(地域)とFTAを早い段階で結んでいます。
❌中国▶︎日本▶︎アメリカ、EU
⭕️中国▶︎韓国▶︎アメリカ、EU
上記のように、中国から原材料を輸入し、主要な国(米国やEU)に販売する場合でも、韓国に工場をもてば、韓国を中心にFTAを活用したサプライチェーンを構築できます。一方、日本の場合は、中国から原材料を仕入れる際にFTA(EPA)がないので、コスト面で不利になる可能性が高いです。
トヨタは米韓FTAを活用
トヨタは、従来日本から韓国に輸出していた貿易ルートを米韓FTAをきっかけに、アメリカ工場で製造した車を直接韓国へ輸出するルートに変更し、韓国での自動車販売を加速させました。
❌日本▶︎韓国
⭕️アメリカ▶︎韓国
<2011/12/6 日経>
米国製カムリを韓国に輸出へ トヨタ、米韓FTA活用 日本製から切り替え
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