【10分でわかる!!】日ベトナムEPA 加工工程基準 一部緩和!!
- 2020.03.19
- 10分でわかるシリーズ(動画付き) EPA/FTA 関税
動画解説はこちら!
今回は、日ベトナムEPAの特徴を簡単に解説します。日ベトナムEPAでは加工工程基準の2工程ルールにASEANも含めることができますので注意が必要です。なお、ベトナムと取引のある日本企業様は日ASEAN EPA、日ベトナムEPA、TPP11と3つ対象となるEPAがあるので、どれを使えばもっとも関税率が低くなるか比較検討ください。
ベトナムの原産地規則の特徴
関税分類変更基準あるいは付加価値基準のどちらかでよく、一般ルールの詳細は下記になります。
- 関税分類変更基準 上4桁の変更
- 付加価値基準 原産資格割合が40%以上
具体例:自動車のクラッチ HSコード 8708.93
HSコード8708.93については、品目別規則に記載がないので一般ルールに従います。
FOB価格 100万円
非原産材料 60万円
原産材料 20万円
労務費、製造経費、利益、10万円
その他 2万円
港までの輸送費等 8万円
RVC:原産割合がFOBの40%以上あればいい(控除方式)
➡︎ (100-60)÷ 100 = 40% ≧ 40% ⭕️
加工工程基準 2工程ルールの一部緩和
繊維製品の2工程ルールについて、ベトナム原産品になるには下記3通りあります。
- 工程2 ベトナム 工程3 ベトナム ➡︎ベトナム原産品
- 工程2 日本 工程3 ベトナム ➡︎ベトナム原産品
- 工程2 ASEAN加盟国 工程3 ベトナム ➡︎ベトナム原産品
特に、3つ目が特徴的で工程2がASEAN加盟国でも、ベトナム原産品が認められます。従って、日本とベトナム以外のASEAN加盟国で加工している場合も認められまるケースがありますので、ご検討の上ご活用ください。
日ASEAN EPA 日ベトナム EPA TPP11 から選択可能
出典:日 EU・EPA解説書
日本とベトナム間でお取引がある場合、利用できるEPAが3つあります。その3つは、日ASEAN EPA、日ベトナムEPA、TPP11です。上の表はHSコード1208.99.00の事例ですが、TPP11は広範囲かつより大きく関税率を削減していますので、締結は後発ですが先に締結されたEPAより低くなってくるケースも多いです。是非貴社でお取引のあるHSコードにつき、3つのEPAを比較ください。
その他 日ベトナムEPAの特徴
- 証明制度:第三者証明制度
- HSコード:HS2007 (参考) ASEAN:HS2002 TPP11:HS2012
- 言語:英語
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