【10分で分かる!!】日EU EPAの付加価値基準
- 2020.02.04
- 10分でわかるシリーズ(動画付き) EPA/FTA 関税
動画解説はこちら!
RVC方式とMax NOM方式のどちらでもいい
日EUEPAでの付加価値基準の特徴は「RVC方式」と「MaxNOM方式」のどちらか原産資格を証明できる方を選択できるというところです。
具体例
FOB価格 100万円
非原産材料 45万円
(原産材料 30万円)
(労務費、製造経費、利益、その他 13万円)
港までの輸送費等 12万円
RVC:原産割合がFOBの55%以上あればいい(控除方式)
➡︎ (100-45)÷ 100 = 55 ≧ 55% ⭕️
(注)上記のように控除方式とは、原産割合をFOB価格から非原産材料を控除することで原産部分を算出しその割合を計算する方法です。
MaxNOM:非原産割合が(FOB-輸送費等)の50%以下
➡︎ 45 ÷(100-12)= 51% ≦ 50% ❌
ポイントは「FOB価格」「非原産材料」「港までの輸送費等」だけ把握できれば、原産性を証明できる点です!
判定し易いが、定期的なチェックが必要
したがって、比較的判定がしやすいのが特徴です。ただ、付加価値基準は為替の影響によって、数字が変化して、RVC方式で原産割合が当初55%あったが、55%未満になってしまった。。あるいは、MaxNOM方式で非原産割合が50%以下だったが、50%超になってしまった。。。といったことにならないよう、定期的な見直すあるいは、ある程度最初から%に余裕をもっておく必要があります。
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Author:S.I 投稿一覧
2002年筑波大学国際関係学類卒業後、空気圧機器の世界トップメーカーであるSMC株式会社入社。働きながら中央大学の社会人向けビジネススクールに通い2014年3月にMBA取得。2018年までの16年間、当該メーカーにて国際税務(特に移転価格)の経験を積み、多国籍企業の法人税節税に貢献(2018年7月に当該メーカーを退社)。国際税務を担当する中で、多くの企業が関税を無駄に払っている現実に直面。この問題を解決する一助として、独学でプログラミングを習得し、HSコードや関税率を簡単に検索できるサービス「HS CODER」https://hs-coder.com/ を公開、現在運営中。更なるサービス拡大を目指し、2018年10月株式会社ワッグワックを創業。また、2022年2月にフォワーダーのための関税削減アプリhttps://lp.tarifflabo.com/ を開発、公開。現在に至る。