自動車の関税削減!日EU EPAの自動車に関する付加価値基準はだんだん厳しくなります
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日EU EPAの完成車(乗用車)のスケジュール(譲許表)は発効の2019年2月から徐々に下がり、8年後に撤廃されます。ただし、日EU EPAの自動車に関する付加価値基準は4年目と7年目から厳しくなるので注意ください(2020年5月25日現在はEU側のスケジュールは2年目)。
8703 完成車(乗用車)日EU EPA 原産地規則
概要
基準レート10%で、毎年徐々に関税率が減っていき、8年目にゼロになります。一方、付加価値基準の基準は下記の通りだんだん厳しくなります。
1年目〜3年目
▶︎MaxNOM55% or RVC50%
4年目〜6年目
▶︎MaxNOM50% or RVC55%
7年目以降
▶︎MaxNOM45% or RVC60%
品目別規則には、7年目以降「MaxNOM45% 又はRVC60%」のみ 記載されているので注意してください。今は、2年目なので「MaxNOM55% or RVC50%」であり最も緩い基準です。
8703.21 乗用車(ガソリン 1500~2000cc)
関税率比較
EU対外共通関税率→10%
UKグローバルタリフ→10%(2021年1月1日から)
韓EU FTA→0%
韓英FTA→0%
日EU EPA→2021年1月31日まで7.5%、2021年2月1日以降 6.3%
具体例 8703.21 日EUEPA スケジュール
<1年目〜3年目>
2019/2/1〜2020/1/31 8.8% MaxNOM55%以下 or RVC50%以上
2020/2/1〜2021/1/31 7.5% MaxNOM55%以下 or RVC50%以上←2020/1/1 英国は日EUEPA不適用
2021/2/1〜2022/1/31 6.3% 55or5 MaxNOM55%以下 or RVC50%以上
FOB価格 100万円
非原産材料 45万
原産材料 30万
労務費、製造経費、利益、その他 13万
港までの輸送費等 12万
MaxNOM の計算 45÷(100-12)=51 ≦ 55% ⭕️
RVCの計算 (100-45)÷100 =55 ≧ 50% ⭕️
<4年目〜6年目>
2022/2/1〜2023/1/31 5.0% MaxNOM50%以下 or RVC55%以上
2023/2/1〜2024/1/31 3.8% MaxNOM50%以下 or RVC55%以上
2024/2/1〜2025/1/31 2.5% MaxNOM50%以下 or RVC55%以上
FOB価格 100万円
非原産材料 45万
原産材料 30万
労務費、製造経費、利益、その他 13万
港までの輸送費等 12万
MaxNOMの計算 45÷(100-12)=51 > 50% ❌
RVCの計算 (100-45)÷100 =55 ≧ 55% ⭕️
<7年目以降>
2025/2/1〜2026/1/31 1.3% MaxNOM45%以下 or RVC60%以上
2026/2/1〜2027/1/31 0.0% MaxNOM45%以下 or RVC60%以上
FOB価格 100万円
非原産材料 45万
原産材料 30万
労務費、製造経費、利益、その他 13万
港までの輸送費等 12万
MaxNOMの計算 45÷(100-12)=51 > 45% ❌
RVCの計算 (100-45)÷100 =55 < 60% ❌
「1年目〜3年目」「4年目〜6年目」「7年目以降」と進むにつれて、だんだん付加価値基準が厳しくなり、同じ条件だと原産性を取得できないことが上の3つの計算から理解いただけると思います。
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