【10分でわかる!!】日チリEPA 付加価値基準の計算方法が2つ
- 2020.04.08
- 10分でわかるシリーズ(動画付き) EPA/FTA 関税
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今回は日本とチリ間の2国間EPAです。一般ルールにて「実質的変更基準を満たす産品」に数値の記載はありませんが、付加価値基準の計算方法が控除方式と積上方式の2種類あり、どちらか一方で証明できれば構いません。
原産地規則の特徴
「実質的変更基準を満たす産品」に数値の記載はないが、付加価値基準が控除方式と積上方式の2つ存在
<参考>
日ベトナムEPAは下記の通り数値の記載があります。
関税分類変更基準 or 付加価値基準
関税分類変更基準 上4桁の変更
付加価値基準 原産資格割合が40%以上
具体的事例 自動車のクラッチ 8708.93
8708.93 「実質的変更基準」の数値規定がないので、常に品目別規則を確認する必要があります。
品目別規則:8705-8716
関税分類変更基準 上4桁の変更
付加価値基準
控除方式:原産資格割合が45%以上
積上方式:原産資格割合が30%以上
FOB価格 100万円
非原産材料 60万円
原産材料 20万円
労務費、製造経費、利益、10万円
その他 2万円
港までの輸送費等 8万円
RVC:原産割合がFOBの45%以上あればいい(控除方式)
➡︎ (100-60) ÷ 100 = 40% < 45% ❌
RVC:原産割合がFOBの30%以上あればいい(積上方式)
➡︎ 20 ÷ 100 = 20% < 30% ❌
その他の日チリEPAの特徴
- 証明制度:第三者証明制度
- HSコード:HS2002
- 言語:英語
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Author:S.I 投稿一覧
2002年筑波大学国際関係学類卒業後、空気圧機器の世界トップメーカーであるSMC株式会社入社。働きながら中央大学の社会人向けビジネススクールに通い2014年3月にMBA取得。2018年までの16年間、当該メーカーにて国際税務(特に移転価格)の経験を積み、多国籍企業の法人税節税に貢献(2018年7月に当該メーカーを退社)。国際税務を担当する中で、多くの企業が関税を無駄に払っている現実に直面。この問題を解決する一助として、独学でプログラミングを習得し、HSコードや関税率を簡単に検索できるサービス「HS CODER」https://hs-coder.com/ を公開、現在運営中。更なるサービス拡大を目指し、2018年10月株式会社ワッグワックを創業。また、2022年2月にフォワーダーのための関税削減アプリhttps://lp.tarifflabo.com/ を開発、公開。現在に至る。