関税ゼロ（9.1%▶︎0%）へ！！防護服をASEAN加盟国から輸入した場合の原産地規則

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　防護服をASEAN加盟国から輸入した場合、加盟国ごとに利用できるEPAとその原産地規則について説明しました。シンガポールとベトナムは、２国間EPAの他、TPP11、日ASEANEPAの３つから証明しやすい原産地規則を使って原産資格を得てください。マレーシア・タイ・インドネシア・ブルネイ・フィリピンは、２国間EPAと日ASEAN EPAの２つから選択可能です。最後に、ミャンマー、ラオス、カンボジアは日ASEAN EPAのみとなっています。

防護服の輸入通関　ASEAN加盟国からの輸入

日本が締結している国や地域との間のEPAで原産性等の要件を満たせば、関税率は無税になります。今回は日本とASEAN加盟国間に関わるEPA（下記太字）の原産性の要件につき説明します。

シンガポール・メキシコ・マレーシア・チリ・タイ・インドネシア・ブルネイ・ASEAN・フィリピン・スイス・ベトナム・インド・ペルー・オーストラリア・モンゴル・TPP11・ EU

マレーシア・タイ・インドネシア・ブルネイ・フィリピンは、２国間EPAと日ASEAN EPAの２つから選択可能です。日本と２国間のEPAのないミャンマー、ラオス、カンボジアは日ASEAN EPAのみとなります。シンガポールとベトナムは２国間EPAの他、TPP11、日ASEANEPAの３つから選択可能です。

防護服のHSコードと関税率

防護服
　HSコード　6210.10-210
　関税率：9.1%（WTO協定税率）

防護服の原産地規則

日シンガポール・日マレーシア・日タイ・日インドネシア・日フィリピン・日ベトナム 各２国間EPA

類（上２桁）の材料からの変更
但し書き
5007、5111~5113、5208~5212、5309~5311、5407~5408、5512~5516　の各項
第60類

上記の非原産材料を使用する場合には、当該非原産材料のそれぞれがいずれかの締約国又は東南アジア諸国連合の構成国である第三国において（完全に）製織される場合に限るとなっています。
なお、製織とは、「糸から織物をつくること」です。
例えば、非原産材料「HSコード5512：合成繊維の織物」を日本・ベトナム又はそれ以外のASEAN構成国において完全に製織する必要があるということです。

こちらは、日シンガポール・日マレーシア・日タイ・日インドネシア・日フィリピン・日ベトナム 各２国間EPAにおいて同じ内容となっています。

日ブルネイEPA

①　類（上２桁）の材料からの変更　ただし、63.07からの材料の変更は除く

また、5007、5111~5113、5208~5212、5309~5311、5407~5408、5512~5516　の各項、第60類

上記の非原産材料を使用する場合には、当該非原産材料のそれぞれがいずれかの締約国又は東南アジア諸国連合の構成国である第三国において（完全に）製織される場合に限るとなっています。

②　62.17or63.07の材料からの変更

非原産材料がいずれかの締約国又は東南アジア諸国連合の加盟国である第三国において完全に製織され、かつ、非原産材料がいずれかの締約国又は東南アジア諸国連合の加盟国である第三国において完全に裁断される場合に限る

日ブルネイEPAは上記太字部分が、上記記載の他の２国間EPA（日シンガポール・日マレーシア・日タイ・日インドネシア・日フィリピン・日ベトナム）と異なっています。

日ASEAN EPA

類（上２桁）の材料からの変更
但し書き
5007、5111~5113、5208~5212、5309~5311、5407~5408、5512~5516　の各項
第60類

上記の非原産材料を使用する場合には、当該非原産材料のそれぞれが一又は二以上の締約国において完全に製織される場合に限る。

ミャンマー、ラオス、カンボジアから輸入する場合は日ASEAN EPAのみとなります。

また、日ASEAN EPAは、日シンガポール・日マレーシア・日タイ・日インドネシア・日フィリピン・日ベトナムの各２国間EPAと内容が実質的に同じになります。

（参考）TPP11

類（上２桁）の材料からの変更
但し書き
51.06~51.13, 52.04~52.12, 54.01~54.02 の各項5403.33~5403.39, 5403.42~5403.49 　の各号
54.04~54.08, 55.08~55.16, 58.01~58.02 の各項、
59.03, 60.01~60.06 の各項 の材料からの変更を除く

当該産品が一又は二以上の締約国の領域において、裁断され若しくは特定の形状に編まれ又はその両方が行われ、かつ、縫い合わされ又は組み立てられることを条件

こちらは、シンガポールとベトナムのみ利用が可能です。

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