【10分でわかる!!】日EU EPA 累積=ジャイアンルール!?
- 2020.02.17
今回の「累積」はデミニマス、ロールアップ、トレーシングと同様、救済規定の一つです。品目別原産規則の「関税分類変更基準」「付加価値基準」「加工工程基準」のどれでも累積は活用できます。なお、モノの累積と生産行為の累積との2種類があります。
今回の「累積」はデミニマス、ロールアップ、トレーシングと同様、救済規定の一つです。品目別原産規則の「関税分類変更基準」「付加価値基準」「加工工程基準」のどれでも累積は活用できます。なお、モノの累積と生産行為の累積との2種類があります。
品目別原産地規則(PSR)の「実質的な変更」基準は3つ「関税分類変更基準」「付加価値基準」「加工工程基準」です。今回はそのうちの一つ「加工工程基準」を説明します。こちらは化学品や繊維製品等で使われるルールです。
付加価値基準が使えないかもと思ったら、こちらを検討ください!!今回は、ロールアップ(「原産材料の非原産材料」は無視可能)とトレーシング(「非原産材料の原産材料」は取り込める)という救済規程について説明します。補足でロールダウン(無理して2次材料まで知る必要はない)も解説しました。
日EU EPAによる関税の撤廃・低減を得るためには、以下を要件を遵守する必要があります。その中で、今回は原産地規則を掘り下げます。 ・原産地規則(関税分類変更基準や付加価値基準) ・積送基準(輸送の仕方の決まりごと) ・原産地手続(自己申告、記録保管、検認)
こちらは、2020年2月3日(月)〜2月7日(金)で説明した動画のダイジェスト版です。これだけ見ればたった15分で1週間分の説明を網羅できます!!確認用としての復習にも使えます。
「関税分類変更基準」が使えないとなっても諦めないで!!デミニマスという救世主を使ってください。デミニマスルールとは「少ない非原産材料は無視してもいい」というルールです。日EU EPAは取引価格(FOB価格)の10%以下は「少ない」とされデミニマス・ルールを活用できます。
譲許表とは英語でスケジュール(schedule)とも言われ、簡単にいうと「関税削減スケジュール」です。日本とEUは2019年2月からEPAがスタートしましたが、全部の産品がいきなりゼロにはなりません。毎年少しづつ下がってゼロになるものもあるし、毎年少しづつ下がってある一定の%で落ち着くものもあります(それ以上は下がらない)。
付加価値基準同様によく使われる基準の一つである関税分類変更基準を最も簡単な事例で説明します。
ついに、2020年1月31日にイギリスのEU離脱が決定しました。2016年6月の国民投票から3年と7カ月。紆余曲折ありましたが、とうとう離脱することになりました。イギリスはこれからEUとの間で自由貿易協定(FTA)などについて交渉します。また、日本ともFTA交渉がスタートされるものと予測されます。
日EUEPAでの付加価値基準の特徴は「RVC方式」と「MaxNOM方式」のどちらか原産資格を証明できる方を選択できるというところです。